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『天体』vol.5:林香苗武編 blog

会期:2014年04月12日(土)
時間:14:00 - 20:00
展示作家:林香苗武 web
企画:齋藤祐平
フライヤーデザイン:松下学(棚ガレリ)

flyer
企画者より:

武と初めて会ったのは、2011年頭にTOKYO WONDER SITE渋谷で行われた「わくわくSHIBUYA」という展覧会ででした。
といってもそこで全く初めて知ったわけではなく、今回のフライヤーデザインもしてくれている松下学に「すごい良い絵を描く子がいるから見たほうが良い」と言われていて、名前は刷り込まれていたのでした。
武の作品には「シャイガ」や「レディ」といったキャラクターがよく登場しますが、TWSで見た作品ではそれらのキャラクターがキャンバスには構成主義を思わせるようなキッチリとした画面作りで描かれる一方、脇に並べられたノートにはかなりラフに線を走らせた筆致で描かれていて(かといってそれがキャンバス作品の下絵というふうにも見えない)、その振り幅があっけらかんと同時に提示されていたことに奇妙な感覚を覚えた記憶があります。
知り合って以来、展示を見に行ったり、僕の企画していた「間欠泉」というライブペイントイベント/展覧会にも何度か出てもらったりしていて、武と絵について話す機会が増えていきました。

彼女は「速さが重要」とよくつぶやいていました。
そこで「武にとって速い画家って誰なの?」と聞くと、「サイトゥオンブリーかなあ…」と答えていて意外に思いました。
しかし良く見ると、大画面の作品でも下絵の線をあえて残していたり、スタティックな構図に見える作品でも直線をフリーハンドで描いていたりと、「ストロークのスピード感」と「構図の緻密さ」の間を揺れ動きながら自分なりの「速さ」(抽象的な言葉ではありますが)を追求しているのがわかります。
僕にとって武の展示を見に行くのは、彼女の「速さ」の現在形がどのような表象を伴って現れているのかを確認しに行っているような感覚がありました。
しかし今回天体で展示をしてもらうにあたって話し合いをしたところ、「速さ」という言葉が、自分の中で果たして適切な意味合いを持っているのかどうかわからないということを言っていました。
今回のDMに使用した絵にはキャラクターが描かれていません。
展示する作品の内容は全てお任せしています。
武にとって今はひとつの転換期なのかもしれませんが、そういった時期に(1日限りではありますが)個展を企画できたことは個人的にうれしいです。
この機会にぜひお越しいただければと思います。よろしくお願いいたします。


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撮影:皆藤将、齋藤祐平